家の外壁は経年によって劣化し、ひび割れや塗装の剥がれ、汚れといった問題が浮上してきます。
愛着ある自宅を快適な空間にするためには、定期的な外壁リフォームが欠かせません。
外壁リフォームを施工することで上記のような問題を解決し、外観を美しく蘇らせることができます。
しかし一口に外壁リフォームといっても工法の種類は様々。
こちらの記事では、それぞれの外壁リフォームの工法の特徴やメリット等についてご案内します。
外壁リフォームの種類は大きく分けて「補修」と「塗装」そして「新調」の3つに分けられます。
外壁の劣化具合や求められる耐久年数によって、どれを選ぶかが違ってきます。
補修リフォームは主に壁のひび割れ・目地割れといった軽度な劣化に対する部分的な補修となっており、短期間で工事が終えられ費用も比較的安めとなっています。
塗装リフォームは、外壁に塗料を塗布することで美観を蘇らせ、さらに防水性や耐久性を向上させる工法となっています。
新調リフォームは「張り替え」と「重ね張り」の2種類があり、いずれも外壁ごと新しくしてしまおうという大掛かりな工法になります。
最近はサイディングボードと呼ばれる外壁材を用いたリフォームが主流となっており、ボードの種類も様々です。
それでは、次にそれぞれの補修工法の特徴をご紹介しましょう。
外壁の補修リフォームで多く見られるのが、パネルやALC板のつなぎ面に用いられるシーリング(コーキングとも呼ばれる)のひび割れや劣化です。
シーリングの補修は「打ち替え」と「増し打ち」の2種類の工法があり、打ち替えは既存のシーリングを全撤去して新しいシーリングを打つ方法です。
そして増し打ちは既存のシーリングの上に新しいシーリングを打つ方法です。
打ち替えの方が耐久性も高くキレイに仕上がりやすいですが、既存シーリングの撤去作業が伴うため、増し打ちに比べてやや費用が割高になります。
また、外壁そのものの傷・ひび割れもシーリングによる埋め立てと塗装による仕上げが用いられることが多いです。
ただ、こういった部分的な補修リフォームは、後述の塗装リフォームに比べると作業痕が残って外観が悪くなってしまう可能性があります。
次に塗装リフォームについてです。
先ほどの補修リフォームと共通する部分もありますが、一般に塗装リフォームというと外壁の耐久性、耐熱性、耐水性等を向上させて住宅の寿命を延ばす目的のものが多いです。
単に外観が美しく蘇るだけでなく、快適性や安全性も確保できます。
一口に塗装リフォームといっても様々な種類の塗料があるので、そちらを覚えておくといいでしょう。
【ウレタン塗料】
現在主流の外壁塗装の中で最も安価な塗料で、ピカピカとした光沢感が特徴です。
ただし紫外線によって劣化し光沢感が失われやすく、耐久性も高くないため長くても 7年程で寿命を迎えます。
【シリコン塗料】
今、外壁リフォームで最も人気の塗料で、価格と耐久性のバランスの良さが大きな魅力です。
汚れを弾きやすく、雨や埃・泥に強いという特徴があります。
耐久年数は10~15年ほどと長めですが、重ね塗りには向いていません。
【フッ素塗料】
汚れやカビに非常に強く、新築のような光沢感が長持ちする塗料です。
また熱に強いという特徴があり、夏場の強い紫外線からも建物を守ってくれます。
費用はやや割高ですが20年近い耐久年数を誇り、ランニングコストを考えればお得といえます。
外壁リフォームで塗装を業者に依頼・相談する際は、初期費用で決めるか ランニングコストで決めるかもしっかり考えておきましょう。
古い住居の外壁はモルタル等の塗り壁が用いられていることが多いですが、最近の新築住宅ではサイディングボードが多く導入されています。
サイディングはモルタル壁に比べて費用も安く、デザインや質感も多彩なのが大きなメリットで、外壁リフォームでもサイディングの張り替えや重ね張りが主流となっています。
ただし一口にサイディングといっても様々な種類があります。
【窯業系サイディング】
現在のサイディングの主流がこちら。
施工やメンテナンスにかかる手間が少なく工事期間も短く済むため、 外壁リフォームでは半数を超えるシェアを誇ります。
窯業系サイディングは耐震性に優れており、また通気性が高いため室内の湿気を 放出してくれる働きもあります。
壁面デザインも豊富で、好みに合わせたイメージチェンジが可能です。
その反面、ひび割れを起こしやすく耐久年数は約8年となっています。
【金属系サイディング】
耐水性や耐震性が高く、窯業系サイディングのようにひび割れの心配もありません。
また、耐熱性も高いため夏は涼しく、冬は暖かく快適に過ごすことができます。
一方で錆や腐食には弱く、特に他の金属との接触で腐食が進んでしまう可能性があります。
耐久年数は10~15年。より長持ちさせるためには定期的な外壁塗装を 施すのが望ましいです。
【木質系サイディング】
自然素材ならではのあたたかみが感じられるサイディング。
和のイメージを基調とした住宅におすすめの素材となっています。
木材ということで耐火性に不安があるため、防火指定地域では使用できない可能性がありますが、最近は不燃処理を施したものも増えているため、 要相談といったところでしょうか。
耐久年数は約10年。水に弱いため、耐水性の高い塗料でコーティングするのが 望ましいです。
【樹脂系サイディング】
樹脂系サイディングはとにかく耐久性・耐震性が高いのが大きなメリットです。
酸性雨に強い、ひび割れや退色等の劣化も起こりにくいといった特徴があり、 シーリングを用いないためメンテナンスの手間も殆どかかりません。
一方でデザインの種類が少なく、外観に拘りたい方には物足りなく感じる 可能性があります。
耐久年数は15年以上。中には20年を超えても目立った劣化もなく快適に過ごせているという方もいます。
以上のように、サイディングには様々な種類がありますが、それぞれの特徴や メリット・デメリットをしっかり把握した上で外壁リフォームのプランを 立てるようにしましょう。
外壁リフォームを業者に依頼する上で重要なのは、費用面です。
初期費用を安く済ませるか、あるいはランニングコストを重視するか。
また住居自体の耐久性が低い場合、いくら外壁に高性能な塗料やサイディングを使用しても無駄になってしまうため、その点も注意が必要です。
また、雨の多い地域なら耐水性の高さ、猛暑や極寒が気になる地域なら耐熱性の高さを考慮した塗装・サイディングを選ぶ等、住まいの地域性も大きな要素となります。
また、リフォームにかかる費用を抑えるコツとして、「外壁リフォームは屋根リフォームと同時に行う」というものがあります。
というのも、外壁や屋根のリフォーム施工には足場の設置が必要になり、設置には別途費用がかかります。
外壁のリフォームと屋根のリフォームを別々に行うと、2回分の足場の設置費用を負担しなければならないので損をしてしまいます。
外壁リフォームを検討する際は、屋根のリフォームも必要かどうかチェックあるいは専門のプロに相談して決めるといいでしょう。
今回の外壁リフォームに関するご案内は以上となります。
日々の快適な暮らしのために、自分の拘りやライフスタイルに合った外壁リフォームを検討してみましょう!
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